大判例

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東京高等裁判所 昭和43年(う)1935号 判決

被告人 斎藤範

〔抄 録〕

原判決の挙示する証拠を総合して考察すれば、被告人は、原審相被告人武藤和広、同猿橋政男のほか、斎川茂一および加藤久雄と共謀のうえ、被害者A子を強いて姦淫しようとくわだて、加藤、斎川、武藤において、原判示葛生会館三階の倉庫前までおびき出した同女を同倉庫内に押込めて、これにその反抗を抑圧するに足る程度の原判示のような暴行を加えたあげく、まず斎川において、同女に馬乗りになつて強いて姦淫に着手している際、猿橋および被告人も同倉庫内に立ち入り、斎川に次いで猿橋、被告人の順序で各自同女に馬乗りとなり強いて姦淫すべく試みたことが認められるから、よしんば所論のように、被告人において殊更被害者に特段の暴行を働かなかつたとしても、もとより本件共同正犯としての刑責を免がれ得る筋合ではなく、ましてや仮に被告人が、その本件所為におよんだ際、「いいか」といつて諒解を求めたのに対し、被害者において「いい」と答えたにしたところで、右のごとき経緯、ないし当時の状況からみて、その答えが同女の自由な真意に基づく承諾と考え得られないものであることはいうまでもない。

(江里口 内田 横地正)

註 本件は他の理由で破棄

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